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ひとが、「寂しい」と言っているのを聞いて、
「寂しい」なんて、いつを最後に感じた気持ちだったっけ。と思う。
寂しい、ということばに含まれる寂しさというのは、寂しさに対して、一番小さいサイズな気がする。
寂しい、というものは物悲しい何かであるのは違いないのに、なんだろう、あってほしいものがない、とか、もっとあればいいものが足りないとか、つまりはまだそこに希望みたいなのがあって、まだまだ余裕がある気がするからだろうか。
例えば、おかずがたった1品なのは寂しい。
財布の中身が3桁、も、寂しい。
ただ、まあ、どんなに寂しいを塗り重ねても、寂しいということばしかないから、ひとは寂しい、というのだろうか。
言ったとしても、「寂しい」と思っていうのだろうか。
近似値的なこと、なのだろうか。
寂しい、だなんて、そういえば、思ったこと、あっただろうか。