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取り返しのつかないことがしたいの。


最近、そう思う。 なんというか、毎日取り返しのつかない時間を生きているのだけど、自分だけのために、自分を取り返しのつかないところに、押しやってしまいたい。 そんなことを、ふと、深夜の横断歩道の信号が変わるのを待ちながら考えていた。 湿度が高くて、うっすらと霧がでてるようにも見えなくはない、冷たい空気に、白い息を吐き出しながら。 ようは、吹っ切りたい何かを、吹っ切れないからこそ、もう戻れませんよと、思わずにはおれぬように。いっそ、振り返ることができるくらい、真後ろに、遠いものとして切り離したいのだと思う。 そんなものは、思い込み一つなのだけど。 けれど、もう、戻れないと思い込むことができるなら、また戻れると思い込むことも、同じ強さだから。 実際に、もう戻れはしないことに、少し憧れたりする。

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